囲碁や将棋、チェスの世界ではプロたちがAIに敗れ、もはやAIを使ってプロたちが勉強をするようになってます。
シンギュラリティ(AIが人間を超えること)はもう間近に迫っています。
その際、社会はどのように変貌し、人々の仕事はどう変わっていくのでしょう?
オックスフォード大学で計算された「雇用の将来」などを見ながら、今後の社会、世界を見ていこうと思います。
目次
AIが出てきて人は、社会は、仕事はどのように変化していくのか
私たちは普段の生活でもAIとはすでに密接にかかわっている。
最も身近に感じるのはグーグルやアマゾンを利用した時ではないでしょうか?
グーグルで何かを検索(仮にXを検索)したとき、あるいはアマゾンで「X」を購入した時、その結果は記憶されたり、トレース(追跡)されたりする。
その「X」の他に何を検索したか、または、他に「X」を検索している人が次に検索したものは何か。これらを瞬時に確認されアルゴリズム(AIの思考)によって、あなたが何に興味を持っているか、次に欲しい物は何なのかを実に的確に表示させる。
これは膨大なデータの集積によって生み出されるものであり、場合によっては、あなた以上にあなたのことを知っている時すらある。
医療に関しても同じようなことが現実となっている。
糖尿病患者は、日に何度か血糖値を自動的に調べるセンサーがもたされる時もある。これによりインスリンを使うべきかなど、実際の状態から確認することが出来るのだ。
イェール大学で開発された「人工すい臓」もある。極小のセンサーとポンプを腹部に埋め込み、スマホのアプリと連動して自動的にインスリンかグルカゴンを注入してくれるというものだ。
他にもスマホのアプリでは、自分の生活を見て計算してもらい、あとどのくらい生きられるかを計算してくれるものまである。
女優のアンジェリーナ・ジョリーは2013年、遺伝子検査で乳癌になる確率が(遺伝的に)高いという結果が出たことから、その時点では健康であったにもかかわらず、両乳房の切除手術を受けている。このように、人は今の自分の身体の声よりも、未来を予測したAI(アルゴリズム)のデータを信じていくようになってしまうかもしれない。
グーグルの関連企業である「23and Me」は、約1万円払うと、今後疾患の可能性がある病気を90種以上の視点から教えてくれる。小さな筒が送られてきて、そこに唾液を入れて送り返すとDNA鑑定してくれるのだ。そしてあなたのDNAも膨大なデータの一部として活用されることになる。
車の自動運転が発売され始めたが、これももちろんAI。
しかも1台だけが自動運転であるより、周りも全て自動運転車である方がより事故は起きにくくなる。お互いに連絡し合い、情報を共有できるからだ。
SNSもこれらを大きく補助する。
フェイスブックなどのSNSでは個人情報が山ほど取れる。
名前はもちろん年齢、性別、趣味、嗜好、友人関係、健康状態、性格、思想・・・・SNSは基本無料で使用できるが、無料で個人情報を企業に提供しているということでもある。
そしてその代償として、「いいね」を押したことによってその人のことがアルゴリズムで解ってしまう。
いいね10個で会社の同僚よりあなたのことが詳しく解るという。70個で友人より、150個で家族より、300個で配偶者よりも、フェイスブックの方があなたのことに関して詳しくなってしまうという。
このようにAIは我々の中身にまで食い込んできている。
今後、人間はこのAIを相手に仕事を見つけなくてはならなくなる。
消える職業・残る職業
オックスフォード大学の研究者であるカール・ベネディクト・フレイとマイケル・A・オズボーンが開発したアルゴリズムは、今後10年~20年ほどで(アメリカの)仕事の50%近くが深刻な危機にさらされるという結果を導き出した。
彼らが書いた「The Future of Empoyment(雇用の将来)」にそれが載っている。
702業種もの職業の、AIによって奪われる危険度がパーセンテージで表されている。
アメリカ特有の仕事もあるし、文化の違いもあるのでまるきり日本にも通じるわけでもないだろうが参考になるのは間違いない。
先の断っておくと、これはあくまでアルゴリズムにより計算された予測数値である。ここで”安全”とされても、他の研究者によれば”極めて危険”といわれるものもある(もちろん逆もある)ことは覚えておきたい。
主な危険な職業(危険度80%以上)
数理技術者 スポーツ審判 不動産ブローカー 保険事務員(代理店含む)銀行窓口 貨物運送業者 小売販売員 モデル データ入力係 証券仲介業者 ウェイター・ウェイトレス 眼科・歯科検査技師 会計監査員 ネイリスト 肉屋 左管工 工場員 宝石・貴金属関連 事務員 リサイクル回収業者 ツアーガイド 鉄筋工 屋根職人 建設労働者 運転手(タクシー含む) 不動産鑑定士 ガードマン 料理人 パン屋 床屋 etc・・・
主な安全な職業(危険度10%以下)
物理学者 考古学者 ゲームマネージャー 情報システム管理者 コンピュータ管理者 保育士 編集者 弁護士 ミュージシャン 農家・牧場主 救急救命士 グラフィックデザイナー 獣医師 ソーシャルワーカー アナウンサー 原子力技術者 写真家 宗教家 動物調教師 旅行代理店 ソフトウェア開発者 教師 警察 作家 総料理長 マーケティングマネージャー 看護師 義肢装具士 デザイナー etc・・・
これが絶対的な答えではもちろんない。
例えば弁護士もここでは安全とされるが、研究者によっては”法的判断をするさい、AIであれば確実に平等で公平な判断が出来る”ということから、弁護士は危険な職業であるとしている。
しかし、単純作業の工場員や事務員は極めて高い確率で淘汰されることだろう。
あなたの仕事はどうだったろうか?
今後の世界・社会
以上のことから予測される今後の社会で、我々が考えなければいけないことは多い。
激しい社会の変化に対応する事はもちろんだが、現在の大人以上に影響を受けるであろう、子ども達の教育については大問題である。今の大人たちの常識が通用しないという可能性は大いにある。
そしてAI(アルゴリズム)の台頭により、無用者(不必要)階級すら出てきてしまうかもしれない。以前、アーカイブでも書いたように、今後はテクノロジーにより人間を超えた”超人”が生まれる可能性がある。しかし、超人になれるのは、金持ちや特権階級である一部のスーパーエリートだけだ。
都市伝説とされる”人口削減計画”は本当に陰謀論にすぎないのだろうか?
確かに、それらをハッキリ確実に解る資料などない(状況証拠で推測することはできるが)。とはいえ、今後「不要な人」(という烙印を押される人)が多数出てくる可能性は、充分みえたのではないだろうか?
今後、仕事も教育も生き方も、選択がより重要になってくる。人とのつながりも同様だ。
AIに利用されるようでは、奪われるだけだ。
もっと考えて調べて見ると、これらの計画はかなり前から考えられていたことが見えてくる。数々の計画・法律・歴史的事実など合わせて見ると、全てが一本の線に繋がる(と非常に理解が出来る)ように思えます。
いずれそれをまとめてこのブログでお伝えしたいと思いますが・・・・
それはまた、別の話、ということで
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