人生を変える力を持つ名作・古典 おすすめ紹介

オススメの本20選】こんなときこそ読書を。|読書が愛人|note

コロ助により、様々なイベントは自粛や縮小、社会に大きな影響を与えています。
これにより、家で行うことの消費が増えているようです。
例えば外食は控えられ家で食べる為、スーパーなどは利益が上がっているそうですし、ゲームだとかギャンブル(ネット投票)もとても好調のようです

しかし、そんな時だからこそ本を読むべきではないでしょうか
私自身、本で人生を変えられた経験を持ちます。良質な本は、絶対にあなたに素晴らしい力をくれるのです。社会で成功している人はほとんどが座右の銘とも言える本に出会っています。
人生が上手くいくための知恵を与えてくれる良書をご紹介します

 

 

目次

 

 

 

 

名作・古典からのオススメ!人生を変える本

論理哲学論考  ヴィトゲンシュタイン 

 論理哲学論考ウィトゲンシュタイン29歳(1918年)の時の著作であり、彼はこの本で「哲学の問題、全てを語りつくした」と述べています。
本論での有名な言葉、「語り得ぬものは沈黙するしかない」は、言語化できる範囲こそが自分の世界の限界であると説いています。つまり、頭の中の事であっても言葉にできないものは思考することもできない、ということです。また、「ウサギにもアヒルにも見える絵」を通して人によって見える物が違うことも書かれています。
人間はどこまで思考を深めることが出来るのか
この命題に著者が懸命に取り組んだ様子が読み取れます。
ゲームやTV、ネット動画などで考えることをさせてもらえない現代人。この1冊を読むだけで、大きく差をつけてしまうことになるだろう

 

 

五輪書  宮本武蔵 

 五輪書は地・水・火・風・空の5巻からなる宮本武蔵60歳の時に残した著作です。
あまりにも有名ですが、実際に読んだことのある人は少ないのではないでしょうか?
内容は「人生の達人」であるために必要なことが散りばめられています。宮本武蔵はそれを「万里一空」の境地であるとして、鍛錬のみならず、創意工夫、そして無欲無心であることが重要であると言います。
名言は様々ありますが、何より日本人の心の琴線に触れるものがあります。
自信を持って生きていきたい人には絶対に読んでほしい1冊です

 

 

オイディプス王  ソポクレス 

西洋文化を理解するための必須条項は宗教と神話です。
オイディプス王ギリシャ神話に出てくるオイディプスという人物の悲劇が書かれている作品。
息子が父親を恨んだり母親に性愛感情を抱くことをエディプスコンプレックスといいますが、その語源となったのがこのオイディプス(エディプス)です。実際にオイディプスはそのような悲劇に合ってしまうのが話の概要なのですが、たかが作り話と馬鹿にするなかれ。
神話がこれほど長い間人々に語り継がれるのにはワケがあります。つまり人が興味を引く、関心を持ってしまう、そういう本質的なものが含まれているのです。
文章を書いたり、コピーを作ったりする人には必見の話と言えるでしょう。
このオイディプスの悲劇に、あなたは何を感じますか?

 

 

沈黙の春  レイチェル・カーソン 

1962年にアメリカで出版された「Silent spring」が原著。海洋生物学者であるレイチェル・カーソン博士が化学物質による地球環境破壊の告発をした1冊ともいえます。日本には1964年に「生と死の妙薬」という題名で出ましたが、広まったのは1974年に現代通りの「沈黙の春」で文庫化してから。日本でも水俣病イタイイタイ病が問題になってきていたことも要因でしょう。

初出版からすでに60年が経とうとしていますが、環境問題はどのくらい解決したというのか。炭素税など環境問題も金儲けの道具としてしか扱われていない現代をもう一度見直し、考え直すため、忘れてはいけない本です

 

 

世界史  ウィリアム・マクニール 

社会の構造を知っている方なら、世の中がいかに嘘で満ち溢れているかもご存知のことでしょう。なぜこのような社会になってしまったのか・・・それはお金の流れを見ることが一番なのでしょうが、それと同時に、世界の歴史を知っておくことも、本質的な社会を見抜くためには重要です。
世の中は、絶えず螺旋状に発展していくとも言われ、歴史を知ることには意味があります。
その中で同書を推薦するのは、その中身です。
移民が大きな問題になる、伝染病がまた復活する兆候がある、そして最終的には世界は1つの国になる・・・今起きていること、起こされていること、今後行われるであろうことが書かれているのです。
そう、歴史を知ることは未来を知ることなのです

 

 

存在の分析<アビダルマ>  櫻部健・上山春平 

アビダルマ」とは真理を追究すること。仏教用語である。
仏教は世界三大宗教のひとつに数えられるが、他の宗教との最大の違いは無神論であること、すなわち神はいない、としていることである。従って、仏教を宗教ではなく哲学であると捉える人も少なくない。
実際、仏教の教えは信じられないほど深いものがある。宗教はあまり好きではない私でも”仏教は違う・・・”と思わざるを得ない

本書はダルマ<心理>を解りやすく解説しており、仏教における「存在」とは、「世界」とはといったものを知るのに最適な1冊であると言える。自分の存在の意義を知りたい人、世界の本当の姿に興味のある人には特にオススメだ
人間としてより一層の深みへと潜るヒントが散りばめられている本だ。

 

 

悲しき熱帯  クロード・レヴィ=ストロース 

著者のレヴィ=ストロースアメリカへ亡命した後、ネイティヴ・アメリカンとの交流を重ね、そこで多くの発見をした。そして民俗学のみならず、人類学、語学、神学など幅広い観点から「構造主義」を見出していった。
構造主義」とは、私たちの社会には目に見えない構造があり、その構造により人々は多くの束縛や制限、恩恵を受けて生きている・・・という考えだ。

これと繋がるかは分からないがタヴィストック研究所というところでは、人間の群集心理を徹底的に研究して支配構造に大いに役立てているという。つまり我々は知らないうちに、作られた構造によって自らを制限し、自らを取り締まっているのかもしれない。そうされているとは気づかずに・・・

世界中にいる先住民族はその多くが減少あるいは消滅しているといいます。
私たち一人一人が大きな広い目線で物事を捉えることは世界を変えるのに必要なことかもしれない

 

 

火の鳥  手塚治虫 

 

知らない人はいないであろう手塚治虫の名作です。
火の鳥は面白さもさることながら、その壮大な構想に驚愕します。ライフワークとして書かれていた同作品は、1954年の黎明編から始まり、1986年に太陽編が発表され手塚治虫氏がなくなるまで描かれ続けた未完の作品。その後も多くの構想があったという。
過去、未来、過去、未来と揺れ動くように話が続き、遠い過去そして遠い未来から徐々に現代に近づいていく。そして最後は手塚治虫の言うところの唯一の「現代」、すなわち手塚治虫自身の死を持って完結するという。
中身の内容的には最後に第一話の黎明編に繋がっていくという、「輪廻」という思想も色濃く描かれる予定であった。
輪廻転生というと東洋的な思想と思われがちだが、実は原始的なキリスト教にも輪廻転生の概念はあった。この思想は生と死、そして人生を考える上で欠かすことのできないテーマだ。手塚治虫の残した大いなる遺産。未読の方はぜひ読んでほしい。
巨匠の魂に、心が震えるに違いない。

 

 

悪魔のささやき  加賀乙彦 

 

著者は拘置所医務技官を務め、犯罪学研究者でもある小説家の加賀乙彦
作者は自身の拘置所医務技官だったときの経験から、どんな人にでも悪魔が囁きかける時があるという。ほとんどの死刑囚はそう語り、自殺をして運よく生き延びた人もほとんどが死ななくて良かった・・・と言うそうです。
悪魔の囁きは確かにある・・・その中から、どうやってささやきを聞かずに居れるのか、また原因はどこにあるのか死刑囚や自殺未遂者への多くのインタビューからその中身に迫っています。

現代社会は刑務所化された社会であり、肥大化した欲望にこそ悪魔は憑りつく。悪魔に憑りつかれない本物の「知」を育てることが大事であると語る本書。
ストレス社会と言われて久しい今、次の悪魔の犠牲者を防ぐためのにも有用であると共に、与えられた価値観を破り、自分にとって本当に価値のある生き方を探る出発点にも成り得る本です。
日々にストレスを感じて生きている人に向けた1冊です

 

 

星の王子さま  サン=デグジュペリ 
 

世界中の200以上の国と言語で翻訳され、累計総販売数1億5千万冊を超えるグローバルなベストセラー。名前を聞いたことのない人は少ないはず。
一見、児童文学のように見えるが中身は非常に濃い。王子様が出会うのもは、誰もが経験すること。決して多くないページ数の中で王子さまは人生において重要なことに出会っていきます。

王子様の星に1本だけ咲いていたバラの花。一生懸命にお世話をしますが、気まぐれなバラが嫌になり王子様は逃げ出します。その後多くの経験を積んだ王子様は、ある場所で何千本ものバラを見つけます。そこで王子様は、そのバラが特別なものではなかったことを知ります。
でもそこに現れたキツネに、「仲良くなっていないから遊ばない」と言われ、絆の意味を知ります。そして王子様は1本のバラの花が掛け替えのないものだったことを知るのです。

作中に出てくる「ほんとうに大切なものは目には見えない」という言葉は世界中の人の心に何かを呼び覚ませる力があります。
自分にとって本当に大切なものは何か。それを思い出すきっかけになる名作です

 

 

辞世の歌   松村雄二 

日本の歴史上の偉人たちの辞世の句を集めた本。
豊臣秀吉三島由紀夫吉田松陰高杉晋作など、この世からの去り際に残した言葉はどれも響き、考えさせられます。

俳句や和歌(辞世の句も含み)といった日本独自の文化を使いながら、という点が日本人の心に深く刺さってきます。
辞世の句の美しさもさることながら、その当時の人たちがどのような精神を持っていたか、死とどう向き合っていたかを教えてくれます。

さて、次の辞世の句は誰のものでしょう?
「この世をば どりゃ、おいとまに 線香の 煙とともに 灰さようなら」

しかもこの句の作者は弟子に「私が死んだら絶対に火葬しなくてはいけないぞ」と言い残したそうです。しかも火葬したら棺桶から花火があがったとか・・・そんなこの世とのお別れもいいかもしれませんね!

 

 

こころ   夏目漱石 

 いわずと知れた日本の名作。夏目漱石の作品の中でも最もヒットした作品でもある。
「私」が「先生」に出会い、様々な教えを受け話を聞いたが、「先生」は心を開いてくれない。そして「私」は帰省先で「先生」からの手紙を受け取る。手紙には、「先生」の過去と懺悔が記されていた・・・

というのが大まかなストーリーですが、大正時代に書かれたこの作品が今もって人の心に残るのは、人間の本質的な部分を問題に取り上げているからでしょう

こころには、日本人の失われようとしている精神や、現代人が持つ悩み、そして永遠普遍のものが描かれているように感じます。
未読の人はもちろん、読んだことのある人でも再読するたびに新しい発見がある同書。

自分のこころに向き合うことの大切や難しさを奥底から感じさせてくれる名著です

 

 

おわりに

人生を変えるほどのパワーのある本を紹介させていただきました。

当然、人によって感じ方は違うでしょうが、長い間親しまれてきたいわゆる「古典」は多くの人に影響を与えるだけの何かが備わっているものです

古典は知識や智慧の宝庫です

ネットでは情報はスグに入ってきますが、自分の知識にはなかなか定着しません
本を読む人が減っているといわれる現代、この本を2~3冊読むだけでも、物を知っている人、となるかも知れませんね